【対話でわかりやすく】憲法第55条:議員はクビにできる?当選したら無敵?

日本国憲法第55条を対話でわかりやすく。議員になるには最低限に資格があるよ!

「え、議員って、
一度当選しちゃえばもう何してもクビにならないの?」

そんなふうに思ったこと、ない?

たとえば、クラスの学級委員が選ばれたあとに、
「実はこの人、ルール違反してた!」
って分かったとしたら、みんなモヤモヤするよね。

「ちゃんとした人が委員になってほしいのに!」って。

実は国会の議員も同じなんです。
国会議員にも、「議員になるための条件」があって、
それを満たしてないと、本当は議員になれないんだ。

でも、もしもルール違反した人が間違って当選しちゃったら?


そんなときのためのルールが「第55条」。

これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、是非最後まで読んでいってね!

第55条【資格争訟】
衆議院・参議院はそれぞれ、法律で定められた「議員の資格」を満たしているかどうかを裁判する権利をもっている。ただし、議員を辞めさせるには、出席議員の3分の2以上の賛成を必要とする。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第55条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

衆議院や参議院ってのは、
それぞれの議員がちゃんと「議員になる資格」あるかどうかを、
自分たちで判断できるって話だ。

でもな、勝手に「お前クビ!」とはできねぇ。
そういうときは、出席してる議員の3分の2以上が
「そいつは議員にしちゃだめだろ」って賛成しなきゃだとさ。

てんし

うんうん、いいね!

あくま

「議員の資格」ってそもそも何なんだ?
うさんくせぇ奴でも当選しちまえばセーフってことか?

てんし

いやいや、それを防ぐためにもこの第55条があるんだ。

簡単に言うと
「この人、本当に議員になれる条件を満たしてるの?」
って国会内で話し合って、
問題があれば裁くことができるってこと。

あくま

その「議員になれる条件」ってなんだよ?
やっぱコネとか裏金か?

てんし

違うよ〜
(そうとも言い切れない現状はさておき)

ちゃーんと法律で決まってるんだ。
公職選挙法っていうんだけどね。

てんし

たとえば、日本国籍を持ってるとか、
年齢が衆議院なら25歳以上、参議院なら30歳以上とかね。
あと他の議員との兼任がダメ。
(参考:第44条

あくま

へぇ…
じゃあ、うっかり年サバ読んで出馬したヤツとか、
バレたらアウトってことか。

てんし

そのとおり。そういうときには、国会で審査して
「この人は議員としての資格がない」と判断できるんだ。

ただし、それでも辞めさせるには
「出席議員の3分の2以上の賛成」が必要になる。
かなりハードルは高いんだよ。

あくま

選挙の時の事前チェックはないのかよ?

選挙前に「そもそも立候補できるかどうか」ってのを
選挙管理委員会がチェックしなきゃダメじゃね?

てんし

うん、悪魔くんが今言ったように、
選挙管理委員会がチェックしているんだ。

だから、この「資格争訟」が使われる場面はほとんどないな。

この条文は「もしも」に備えてると思えばいいよ。
どんなにうまーく選挙管理委員会を騙せたとしても、
その後でバレたら、て時のためにもね。

あくま

…なるほどな。
当選しちまえば勝ち、みたいな
無法状態にならないための安全装置ってわけか。

てんし

その通り。
僕たちの社会が信頼できるようにするための大事なルールなんだ。
国会は、ただの話し合いの場じゃないからね。
だから、国の代表として、ちゃんとした人たちがいるべきでしょ?

あくま

だったらさぁ、年齢とかだけじゃなくてさ、
もうちょっと条件付け加えた方がよくないか?

あくま

裏金もらったやつとかさ、
戦争したがるやつとかさ。

てんし

そうだよねえ…

あくま

ああ、そうそう、
本当は特定の政党の支持を受けていて、
当選したらその政党に入る気満々なのに
「無所属」と偽った奴らとかさ。

てんし

まぁ…気持ちはわかるけど、
あれこれ簡単に法律を変えることができたら、
当選させたくない政党を認めないような法律ができかねないからさ。
そういうのはちょっと難しいかもね。

てんし

年齢や兼職についてはこの憲法でも定められていることだから、
原則「憲法を守っているかどうか」ってのを
最初の段階にするという感じかな。

あくま

ふん。

あくま

俺たちがもっとちゃんとして、
裏金議員とか戦争したがっている議員を
選挙でしっかり落としていけってことか。

てんし

そういうこと。
この第55条や、それに関する法律で決められているのは、
はあくまでも「最低限の条件」とも言えるね。

だからこそ、僕たちがきちんと見張って、
考えて、投票しなきゃいけないんだ。

まとめ

「出席した人の3分の2以上」の賛成がないと、議員をやめさせることはできません。
それは、勝手に追い出しができないようにするための「ブレーキ」。

「ルール違反はダメ。でも、そのルールを悪用して気に入らない人を追い出すのもダメ。」

こういうバランスをとることで、私たちの社会はちゃんと回っているんですね。

悪魔くんが最後にぼやいていたように、
そういったことも盛り込んでほしい気もするけど…
乱発されてもこまるから、結局は僕たちが頑張らなきゃね!
それが民主主義だから。

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