
たとえば、
学校や会社で、何かの「委員会」「プロジェクト」を立ち上げたとき、
まずはリーダーを決めるよね。
だってリーダーを決めないと、何も始まらない、始められない。
誰がまとめるの?とか色々問題が出ちゃうから、だよね。
政治の世界…内閣総理大臣に対しても同じなんだ。
政治の流れを止めないための大事なルールが、
第67条に書かれているんだよ。
これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!
第67条【内閣総理大臣の指名】
内閣委総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。
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衆議院と参議院が異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。



悪魔くん、今日は日本国憲法第67条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ



総理大臣は国会議員の中から選ばれんのよ。
で、選ぶのは国会な。
しかも、ほかの議題よりも先にやれって決まりだ。
そうそう、衆議院と参議院で意見が食い違ったらどうすんの?
っていうやつはな、
まずは両方で話し合えってルール。
だけど、それでも決まんなかったり、
参議院がダラダラして10日以内に決めなかったら、
もう衆議院の言うとおりで決まり!ってわけ。
結局、衆議院が一番偉いってこったな。



うんうん、いいね!
ただ、「やっぱり衆議院が上」って言い方には
ちょっと気をつけてほしいな〜。
日本の国会は「二院制」っていって、
衆議院と参議院の両方が大事なんだ。
だけど、政治のスピードも考えて、
最終的には衆議院の意見が優先されるってことだけなんだよ。



ふーん。
でもさ、なんで「国会議員の中から」じゃなきゃダメなんだ?
人気のある有名人とか、敏腕経営者とかでもいいじゃん?



いい質問だね。
内閣総理大臣は、
国会で決められた「法律」や「予算」の執行を
指導する役割を持ってる。
つまり、国会としっかり連携できなきゃ意味がないんだ。
国会議員であれば、他の議員との信頼関係もあるし、
法律の流れも理解している。
そういう人じゃないと務まらないってわけさ。



それに、根本的なことだけどさ、
国会議員って僕たちが選挙で選んでるじゃん?
その中からリーダーを選ばなかったらさ、
僕たちの意見まるっと無視!ってことにもならない?



ああ、確かにそれもそうか。
で、なんでわざわざ
「この指名は他の案件より先にやれ」
って書いてあるんだ?
そんなの空気読んでやればいいだろ?



実はそれ、すごく大事なんだよ。
総理大臣がいないと、他の政治の動きが止まっちゃうからね。
内閣のトップが決まらないと、行政も回らない。
だから最優先で決めて、
すぐに政治をスタートできるようにしてるんだ。



まあ…確かに、トップ、
ってかリーダーがいなきゃ動かんか。



そういうこと。
あと、この条文の後半では、
参議院が遅れたり意見がまとまらなかった場合でも、
政治を止めないように「最後は衆議院の決定で進める」
ってルールも決められている。
民主主義では、議論とスピード、両方が大切なんだよ。



これもやっぱ、日本の政治を支えている条文、ってか。



そうだよ〜。
まとめ
総理大臣の決め方、
なんとなく「偉い人が勝手に決めてそう」
って思っていた方もいるかもしれません。
でも実は、日本の政治は「憲法」というルールにちゃんと基づいて動いています。
第67条にて、
総理大臣は「国会議員の中から国会の議決で選ばれる」とはっきり書かれています。
しかも、その手続きがスムーズに進まないときのために、
最終的には衆議院の意見が優先されるという仕組みになっています。
こうした「決まりごと」があるからこそ、日本の政治は大混乱せずに回っています。
そしてその背景には、
「政治の空白をつくらない」「代表をきちんと決める責任」
という、私たち主権者の声を大切にしようとする姿勢があります。
(少なくとも、そういったことを念頭に憲法が作られています)



「誰がリーダーになるか」というのは単なるパワーゲームではなく、
民主主義のしくみの中で決まっていくものなんだね。
国会議員はもっとちゃんと考えてほしいね。
今は本当に「パワーゲーム」みたいになってしまってて、
国民の生活を守ることをおろそかにしてしまっている気がするなぁ…