
普段ニュースで
「〇〇大臣が就任」「〇〇大臣が辞任」
なんて聞いても、
「ああ、偉い人同士で勝手にやってるんでしょ?」って
流してしまったりしない?
でも実は、日本国憲法の中に、
「大臣はこうやって選びなさいね」って、
ちゃんとしたルールがあること、知ってる?
これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!
第68条【国務大臣の任免】
内閣総理大臣は、国務大臣を任命する。但し、その過半数は、国会議員の中から選ばれなければならない。
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内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

悪魔くん、今日は日本国憲法第68条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

総理大臣ってのは、自分で好きに大臣を選べるってことだな。
ただし、選んだヤツらの半分以上は国会議員じゃないとダメ、
ってルールがある。
で、気に食わなきゃいつでもクビにできる。

うんうん、いいね!
でも、そこだけ聞くと「総理の独裁」だと感じるかもしれないから、
ちょっと補足してもいいかな?

補足?どうせ「民主主義が〜」ってやつだろ?
俺ぁな、国家が強くなきゃ意味がないと思ってんだよ。
大臣なんか、有能なヤツをさっさと引っ張ってくりゃいいだろ。

たしかに、有能な人が政治に関わることは大切だよね。
でも、第68条が言いたいのは「バランス」なんだ。
国会で選ばれた人、
つまり国民が選んだ代表者を半分以上にすることで、
民主的な正当性を保とうとしている。
これ、大事なポイントなんだよ。

でもさ、そうは言ってもよ、結局民間からも選べるんだろ?
つまりは、官僚でも財界人でも、総理の好きにできるってことだろ?
コネとか癒着とかになるだけじゃねぇか。

それは確かに、注意すべきところだね。
実際、過去には官僚上がりや学者が
「民間人閣僚」として入閣したこともある。
たとえば小泉内閣のときの竹中平蔵とか。
でも、それがうまくいったかどうかは…

ああ、あの時代か…。
結局、格差とか非正規雇用が広がったじゃねぇか。
民間の「優秀」ってやつが、
必ずしも国民のためになるとは限らねえんだな。

ま、小泉も竹中も、国民なんかどうでもよくて、
大手企業とアメリカのため、
そして自分自身の利益だけのために働いていたからさ、
そういう意味では、あの人事は成功しているわな。

そう。
だからこそ、国会議員の「過半数ルール」が大切なんだよ。
全部が民間人になっちゃったら、
それこそ、本当に誰も国民の声を背負ってない人たちだけで
政治が動いてしまう。
そうなると、憲法の「国民主権」に反しちゃうんだ。

……まぁ、たしかに全部が民間人閣僚になったら、
それこそ「なんのための選挙?」って話だし、
国の方向がおかしくなりそうだな。
国会議員ってのは一応、選挙で選ばれてるし、
少なからずも、「国民のため」という考えで、
しっかりと頑張ろうとしている人たちもいるもんな。

うん。
まぁ、確かに、民間の知見を政治に活かすのは大事。
でも、その中心には「国民が選んだ代表」がいないと、
政治は国民からどんどん離れてしまう。
第68条は、その線引きをしてるんだよ。

へぇ…案外ちゃんと考えられてんだな。
てっきり「偉いヤツが偉いヤツを好きに選ぶ」条文かと思ってたぜ。

そう思っちゃうよね。
でも、ちゃんと民主主義のバランスを取るための仕組みなんだ。
選ぶ自由と、選ばれる人の正当性、その両方を意識してる。
これが、日本国憲法のいいところなんだよ。
まとめ
「総理大臣が勝手に大臣を選べる」って聞くと、なんだか怖い気もしますよね。
でも、実際の憲法では
「半分以上は国会議員から選ばないといけない」
と決められていて、国民の声を反映しやすい仕組みになっています。
民間から優秀な人を呼び込める柔軟さと、国会議員を中心に据える民主的な正当性。
このバランスをとろうとしているのが、第68条なんです。

大臣の選び方にしても、僕たちから遠いものなんかじゃなくて、
ちゃんと僕たちの暮らしに関わっているものなんだ。
だから、どんな人が大臣に選ばれたのか?というのも
注目していこうね!
