【対話でわかりやすく】憲法第69条:不信任決議・解散・総辞職の違いとは?

日本国憲法第69条を対話でわかりやすく。信頼を失ったら…内閣はどうなる?

たとえば、学校の生徒会を思い浮かべてみて。

みんなの代表として選ばれた生徒会長が、
ぜんぜん仕事をしなかったらどうする?
「このままじゃ困るから、やめてもらおうよ」
って声が上がることもあるよね。

実は国会でも同じことが起きるんだ。

「この内閣は信頼できない」と国会が判断したとき、
内閣はやめるか、国民に信を問う(選挙をする)ことになるんだ。

というのも、憲法第69条で、
そういうルールが決められているから。


これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、是非最後まで読んでいってね!

第69条【不信任決議と解散又は総辞職】
内閣は、衆議院で不信任の決議案を可決し、又は信任の決議案を否決したときは、十日以内に衆議院が解散されない限り、総辞職をしなければならない。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第69条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

衆議院が「内閣なんか信用できねぇ」って言って決議を通したら、
内閣はもう続けられねぇ。
そのあと10日以内に衆議院を解散する!って宣言しなきゃ、
内閣はまとめて辞めなきゃならねぇってわけだ。

信任の決議を否決された場合も同じだな。
結局、信用されなきゃアウトってことだ。

てんし

うんうん、いいね!

あくま

結局よ、衆議院が「内閣が気に食わねぇ」って言ったら、
内閣は辞めるか、議会ぶっ壊す(解散)しかないんだろ?
なんだよそのルール。
政治が感情で動くみてぇじゃねぇか。

てんし

そう思うかもしれないけど、
それこそが「議院内閣制」の特徴なんだ。

要は、内閣は国会と、
特に衆議院と「信頼関係」がないとやっていけないってこと。

国会が「この内閣には任せられない」って言えば、
政治を続ける資格がなくなるってわけだね。

あくま

でもよぉ、そんなの多数決だろ?
与党が数で勝ってりゃ、どうせ不信任なんて通らねぇ。
形だけのルールじゃねぇのか?

てんし

たしかに、普段は与党が多数を占めてるから、
不信任決議が「可決」されることはめったにないよ。

でも、だからこそ通ったときのインパクトは大きいんだ。

実際、歴史を見ても、
不信任案が可決されたら総辞職や衆議院解散に直結してる。
これは政治の大事件なんだよ。

あくま

ふん。解散ってのもさ、なんかズルくねぇか?
自分が責められてるのに、
「じゃあ国民に聞こうじゃねぇか!」ってさ、
なーんか開き直ってんじゃねぇの?

てんし

そう見えるかもしれないけど、
それってけっこう勇気のいることなんだよ?

解散したら総選挙
つまり国民に「続けていいと思う?」って聞くことになる。
もし「ダメ」って言われたら、
議席減らして政権交代になる可能性もあるからね。

あくま

……ま、たしかに負けたら終わりだな。

てんし

だからこの第69条は、
「内閣と国会の信頼関係」が壊れたとき、どうするか?
というのを決めたルールなんだ。

「信頼できない内閣」は辞めてもらう。


でも、内閣側が
「いや、国民が選んでくれるはず」と思うなら、
衆議院を解散して国民の声を聞く。

どっちにしても、最終判断は国民にゆだねることになっているんだよ。

あくま

総辞職、ね。
総辞職ってさ、なんか弱気っていうか逃げたみたいだな?
だって衆議院の解散はしないんだろ?

てんし

そう思う人もいるかもしれないけど、
総辞職は「内閣全員が一斉に辞める」っていう、
これもけっこう重たい決断なんだ。
たとえばね、こんなときには総辞職を選ぶんだ。

・衆議院を解散しても勝てそうにないとき
・自分たち(総理・大臣)が本当に信頼を失ったのだと認めて、
 潔く身を引くとき

あくま

へぇ…負けを認めるみたいなもんか。

てんし

そう。潔く辞めることで、新しい内閣に託すってことでもあるんだ。
しかもね、「総辞職」は、選挙にやり直しはしない。

議会の中で、新しい総理大臣を選んで、新しい内閣ができる。

あくま

それって、ただ顔ぶれ変えるだけじゃねーの?
責任逃れってやつじゃねーのか?

てんし

そこは国民がちゃんと見ていないといけないところだね。
でも憲法は、「信用されない政権は、続けられない」って
しくみをしっかり作ってる。
それが総辞職なんだ。

あくま

逃げとはまた違うんだな。

てんし

その通り。
責任をとっていったん終わらせることも、政治の大事な姿勢なんだよ。

あくま

解散、総辞職…
なんかよ、政治は一部のヤツらが回してるように見えて、
土台にはちゃんと国民の声ってやつがある…って気がしたぜ。

てんし

お、いいことに気づいたね。
まさにそうだよ。
第69条は「信頼がなくなったら終わり」という、
民主主義の基本の姿勢を大事にしてる条文なんだよ。
政治は“数”じゃなくて、“信頼”で動かすものなんだ。

まとめ

不信任決議を出した!とかそういうニュースを見ると、
「政治家同士の内輪モメ」に見えるかもしれません。

でもその本質は、
「国民の信頼を得ていない政治は続けてはいけない」
という、とても大切なルールなんです。

不信任決議、解散、総辞職。

どれも聞き慣れない言葉かもしれませんが、
その裏側には「誰のための政治なのか?」という問いがずっと流れています。

答えはもちろん、「国民のため」。
だからこそ、政治家同士の力関係だけじゃなくて、
最終的には国民の信頼がカギになるしくみになっているんだ。

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