【対話でわかりやすく】憲法第86条:予算の使い道を決める時のルールとは?

日本国憲法第86条を対話でわかりやすく。予算は勝手に使えないお金。憲法がブレーキをかけているんだ。

たとえば、
家で「今月は食費に3万円」「光熱費に1万円」って決めてたのに、
あとから「やっぱ5万円使っちゃった」とか、
「余ったから、これは僕のものね!」とかやってたら、
家計がぐちゃぐちゃになるよね。


国もそれと同じで、
ちゃんと「1年ごと」にお金の使い道を決めて、
勝手に変えられないように決めたルールがあるんだ。

これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!

第86条【予算の作成】
内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第86条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

政府、つまり内閣ってやつは、
毎年ちゃんと「今年はこんだけ金使うぞ」って
予算を作らなきゃならねぇってわけだ。

で、その予算は、勝手に使えるわけじゃなくて、
ちゃんと国会に出して「この金の使い方でいいか?」って
審査してもらって、OKもらわなきゃ使えねぇんだよ。

てんし

うんうん、いいね!

あくま

チッ、面倒くせぇよな。
けども、勝手に使われるよりはマシってことかもな。

てんし

ああ〜
「面倒くさい」って思うかもしれないけど、
この手続きこそが、
「税金の使い道を国民がコントロールする」っていう
民主主義の土台なんだよ。

あくま

でもさ、国民がコントロールとか言ったって、
結局、役人が勝手に決めて、政治家がハンコ押して終わりじゃねぇの?
俺たちの声なんて届いてねぇ気がするぜ?

てんし

それ、わかるよ。実際には、政治が遠く感じることも多いよね。
でも憲法はね、ちゃんと
「内閣が毎年、予算を作って国会で議決を受けなさい」
って定めてるんだ。

つまり、税金の使い道は内閣だけじゃ決められない。
国会=国民の代表のチェックが必須ってことなんだ。

あくま

でもよ、そんなの建前だろ?
どうせ一回決まったら、
あとで好き勝手に変えられるんじゃねぇの?
「補正予算」とかって言ってよ。

てんし

おっ、いいところに気づいたね!
実はその「補正予算」も、勝手にはできないようになってるんだ。

現行の法律(財政法)では、
「本当に必要な理由」がある場合しか補正は認められていない。

たとえば、災害が起きたときとかね。

てんし

でもね…そこにちょっと問題があって…

あくま

あ?なんだよ、問題って。

てんし

いやね、今の憲法のことじゃなくてさ、
自民党が出してる「憲法改正案」の話なんだけども。

彼らはね、予算の変更や繰り越しを
もっと自由にできるようにしようとしてるんだ。

てんし

つまり「とりあえず出しておいて、あとから好きに変えちゃおうぜ」
ってこともできるようにしようって。

あくま

うわ、それって危なくねぇか?
俺たちの税金、使いたい放題じゃん。
最初に「これでいきます!」って言っといて、
あとから「やっぱ変えます!」って…信用できねぇな。

てんし

そう、それが問題なの。
現行憲法の第86条は

「毎年の予算は、その年のうちに使いきってね。
翌年に勝手に繰り越さないでね」

というルールを言っているんだ。
これを「単年度主義」っていうんだよ。

んで、このルールのおかげで、
毎年の税金の使い道をきちんと区切ってチェックできる。

あくま

じゃあ、もし「改憲草案」ってやつに決まったら、
そのルールが壊れるってわけか?

てんし

うん。
もし改憲草案がそのまま通ると、
予算の変更が「いつでもできる」ことになっちゃうし、
余ったお金を「翌年以降も使える」って
憲法レベルで認めちゃうんだよ。

しかも、「国会で審議して決める」っていう大事な部分が、
はっきり書かれていない。

あくま

おいおい、それじゃあ、
内閣が「これ国会に出しといたんでヨロシク」ってやったら、
あとは何でもアリってことになんじゃねぇか?

てんし

その通り。
それを防ぐためにも、現行憲法の仕組み
つまり

・国会のチェック
・単年度主義
・予算の健全性を守る

ってことがすごく重要なんだ。
なんでも自由にすればいいってもんじゃない。
ルールがあるからこそ、政治に信頼が生まれるんだよ。

あくま

……ま、たしかにな。
俺だって、自分の財布勝手に使われたら腹立つしな。
税金も同じってわけか。

てんし

そういうこと!
みんなのお金だから、ちゃんとみんなの代表がチェックする。
それが第86条の大事なメッセージなんだ。

まとめ

悪魔の言ってたように、
「予算」ってふだんの生活ではあんまり意識しないし、
政治の話ってどうしても他人事に思えてしまうかもしれません。

でも、税金というのは私たちが働いて納めたお金であり、
その使い道をちゃんと決めて、ムダづかいを防ぐ仕組みがあるって知ると、
「それなら、もっと国民のために使ってほしい」って自然に思えてくるでしょう。

この憲法第86条があるからこそ、政府は勝手にお金を使えないし、
毎年きちんとやり直しながら管理していけるということです。

憲法は本当に、「国民のために」作られているものなんだ。
だからこそ、僕たちももっとそのことを理解して、
憲法を大切にしてくれる人を選挙で選んでいけるといいね!

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