【憲法第100条の解説】日本国憲法の施行についての条文

こちらは日本国憲法第100条の解説記事です。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、
自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、
興味のある方は最後まで是非。

目次

前編:日本国憲法第100条【施行期日と施行前の準備行為】

意訳

日本国憲法の公布から施行までは6カ月以上あけること。
その間に国民への普及を行う。
また、法律の整備・参議院選挙は施行日前でも構わないとする。

原文

この憲法は、公布の日から起算して六箇月を経過した日から、これを施行する。

2
この憲法を施行するために必要な法律の制定、参議院議員の選挙及び国会召集の手続並びにこの憲法を施行するために必要な準備手続は、前項の期日よりも前に、これを行ふことができる。

この第100条が伝えたいポイント

日本国憲法の始め方について規定された条文。

施行日は公布日から6ヶ月を経てからにするよう規定されているのは、
日本国憲法の中身を国民にきちんと理解してもらうことを目的としているため。
一方、施行後、色んな事を滞りなく進めるために、
法律の制定や選挙、国会等については施行前から始めても構わないものとした。

自民党による改正草案について

この条文は現憲法を施行した時の「補則」のため、改正草案の対象外です。

前編はここまでです。後編では更に詳しく解説していますので、興味のある方はよかったら是非!ちなみに、改正草案の原文も後編の方で記載しています。
この第100条と繋がりのある条文記事も是非!記事下にあります➡繋がりのある条文を見る

後編:日本国憲法第100条を更に深堀してみよう

要点①:日本国憲法の始まりのスケジュール

成立:1946年(昭和21年)10月29日
公布:1946年(昭和21年)11月3日(文化の日)
施行:1947年(昭和22年)5月3日(憲法記念日)

公布から施行まではちょうど6ヶ月空いていますね。
この間には、日本国憲法を国民に理解してもらうべく「憲法普及会」が組閣され、
様々な形で啓蒙普及活動を行っていたとのことです。

憲法普及会(国民への啓蒙普及活動を行う団体)の活動例

  • 全国各地の住民を対象にした講演
  • 憲法の解説書の刊行
  • 公務員に対する研修
  • 憲法の成立過程をあつかった映画の製作
  • 各世帯へ小冊子の配布(『新しい憲法 明るい生活』)
  • 子供向けの教科書

総司令部(GHQ)の指導のもととはいえ、
当時は国民に理解してもらおうと丁寧に活動していたことがわかります。

施行に必要な法律等について

それまであった刑法や民法が憲法に合わせた内容へ改正されました。
また、新しい皇室典範・国会法・内閣法・裁判所法・地方自治法等が新たに制定されました。

選挙

衆議院・参議院ともに、施行日の前に選挙が成立しています。

  • 1947年4月20日:第1回参議院選挙
  • 1947年4月25日:第23回衆議院総選挙

参議院選挙が「第一回」となっているのは、
それまでは「貴族院」だったのを廃止し、新たに作ったからです。
詳しくは次の第101条にて。

後記

GHQの思惑もあったとはいえ、当時は日本国憲法の中身を国民に理解してもらおうと努力していたことがわかります。
今の政府からは考えられませんね。
ということは、当時目指していた「民主主義化」は結局うまく進んでいないということでしょう。

この第100条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。
(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

最後まで読んでくださってありがとうございました!
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