【憲法第101条の解説】参議院設立前についての条文

日本国憲法第101条 参議院成立前の国会

こんにちは、ぴくとです。(今後の予定とお願いはこちら

かつての国会は、衆議院・貴族院の二院制でした。ですが、日本国憲法成立に伴って貴族院が廃止され、新たに参議院が設立されることになります。(この辺りは100条の解説に書いています→100条を別窓で先に読んでみる

そのことから、参議院がない空白期間ができるかもしれないという事態に備えての条文も作られました。今回はそれを見ていきます。

目次

条文:第101条【参議院成立前の国会】

この憲法施行の際、参議院がまだ成立してゐないときは、その成立するまでの間、衆議院は、国会としての権限を行ふ。

第101条の解説

日本国憲法施行までにもし参議院が成立できなかった場合は、衆議院が参議院の分の権限ももったうえで国会を運営すること、と定められた条文である。

というのも。
当時の国会は「衆議院・貴族院」で成り立っていたが、日本国憲法の成立に伴い貴族院の廃止・参議院の新設が定められた。(貴族院は施行の前日に廃止)

しかし、日本国憲法が公布された1946年(昭和21年)11月3日時点では、まだ参議院議員の選挙は行われていなかったため、万が一参議院が不在という状態になった時に備えたものである。

実際は、日本国憲法が施行される前に参議院が無事成立したため、この規定は遂行されることはなかった。

1946年(昭和21年)11月3日:日本国憲法公布
1947年(昭和22年)2月24日:参議院議員選挙法公布・施行
1947年(昭和22年)4月20日:第1回参議院選挙
1947年(昭和22年)5月3日:日本国憲法施行

憲法改正草案との比較

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解説のまとめ

当時の国会は「衆議院・貴族院」。
そこから「貴族院の廃止、参議院の新設」が決まったが、万が一参議院が成立しなかった時に備えて規定された条文である。(衆議院に参議院の分の権限を付与して国会を運営することを認める、という内容)

万が一に備えてのこともしっかり規定していたのですね。

ここからはちょっとした補足です。

■1947年(昭和22年)の流れ

  • 2月24日
    参議院議員選挙法公布
  • 3月31日
    衆議院解散(帝国国会の終幕)
    改正衆議院議員選挙法公布
  • 4月20日
    第1回参議院議員選挙
  • 4月25日
    第23回衆議院議員総選挙
    (衆議院という名称は変わらないため、続けてカウントすることにした模様)
  • 5月2日
    貴族院の廃止
  • 5月3日
    日本国憲法施行
  • 5月20日
    第1回国会召集
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