【憲法第103条の解説】日本国憲法施行前後の公務員の扱いに関する条文

日本国憲法第103条 公務員の地位に関する経過規定

こんにちは、ぴくとです。(今後の予定とお願いはこちら

明治時代に制定された大日本帝国憲法から、現在の日本国憲法へ移行(改正)されるにあたって、その当時の国会議員等の役職に就いている公務員の扱いについても規定されています。

なお、これは第103条、つまり日本国憲法の最後の条文です。

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条文:第103条【公務員の地位に関する経過規定】

この憲法施行の際現に在職する国務大臣、衆議院議員及び裁判官並びにその他の公務員で、その地位に相応する地位がこの憲法で認められてゐる者は、法律で特別の定をした場合を除いては、凍憲法施行のため、当然にはその地位を失ふことはない。但し、この憲法によつて、後任者が選挙又は任命されたときは、当然その地位を失ふ。

第103条の解説

日本国憲法が施行される時、それまで国務大臣や衆議院議員、そして裁判官等の役職に就いていた公務員については、続行できるものと認める。

ただし、以下によって地位を失うことはある。

  • 法律で別途何かしら決められたことに当てはまる人は別とする
  • 施行後の選挙や任命によって後任者が他の人となれば、その時点で地位を失う

大日本帝国憲法のもとでは、主権は天皇陛下にありました。
そして、公務員たちは皆「天皇陛下に奉仕する者」だったのです。

ですが、日本国憲法に伴い「民主主義体制」に変わりました。それはつまり、主権も天皇から国民に変わったということです。
よって、本来であれば「全員、一旦は公務員の地位から外れたうえで、新憲法における主権者(国民)によって新たに選び直される」のが筋のはずですが、そうはなりませんでした。ここは「国政の急激な変化を避けるために、人員の交替は穏健に」という思惑が働いていたようです。

まぁ、中枢にいた人たちがあまり変わってないので、その影響も大きいのだろうとは思います。でも、例えば企業のM&Aの後、買収された側の会社の役員たちが全員その任を解かれるかといったら、そうでもないのと同じようなものかもしれませんね。(もちろん、買収した方の方向性にもよるとは思いますが)

憲法改正草案との比較

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なお、下級裁判所の裁判官については、改正法案の附則(補則)にて定められています。こちらは後日、別途解説記事をUPします。自民党による改正案の方なので、最後の最後になりますが……m(__)m

解説のまとめ

大日本帝国憲法のもとで役職に就いていた公務員たちの地位においては、日本国憲法へ切り替わった後も続行できるものとする、と定められた条文です。(選挙や任命によって地位を追われるまで)

大幅な人員交代や、できるかもしれない空白期間による国政の急激な変化を避けることを目的としたと思われる。

国民主権については、前文にて宣言されています。前文の解説記事も後日UPします!

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