【対話でわかりやすく】憲法第77条:最高裁判所がルールを作れる理由とは。

日本国憲法第77条を対話でわかりやすく。最高裁はルールメーカー?知られざる裁判所の力とは

「最高裁判所って、裁判の“最後のボス”でしょ?」

そう思っている人、多いかな?
もちろん、それは間違いじゃない。

でもそれだけじゃなくて、ね。
最高裁って、
裁判に関するルールを自分たちで決める力まで持ってるんだ。

それも、国会とか内閣に口を出させずに、自分たちで。

あっ、でももちろん、
「好き勝手やっていい」って意味じゃないよ。

この仕組みには、
裁判の公平さを守るための大切な理由があるんだから。

これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!

第77条【最高裁判所の規則制定権】
最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。


2
検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。

3
最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第77条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

最高裁判所ってのは、裁判の進め方や弁護士のルール、
裁判所の中の決まりごとを自分たちで勝手に決めていい。

それでな、そのルールには、検察官だろうが誰だろうが、
ちゃんと従わなきゃならねぇ。

で、必要なら、
下の裁判所に「お前ら、自分たちで決まり作っていいぞ」
って任せることもできる。

てんし

うんうん、いいね!

あくま

なんつーか、最高裁判所って、思ったより力持ちすぎじゃね?
裁判のやり方も、弁護士のルールも、検察官がどう動くかさえも、
全部自分たちで決めていいとかさ。

しかも「お前ら勝手に決めとけ」って
下の裁判所に任せることまでできるとか…
ちょっとやりすぎじゃねえの?

てんし

ふふ、そう感じるのも無理はないね。
でもね、これは「やりすぎ」なんかじゃなくて、
「三権分立」のバランスを保つための、
とても大切な仕組みなんだ。

あくま

三権分立…また出たよその言葉。
要するに「国会・内閣・裁判所」がバラバラに動くって話だろ?

でもさ、裁判所が勝手にルール作れるってことは、
国会とか内閣のチェックがきかなくなるってことじゃねえの?

てんし

うん、いいところに気づいたね。
でもね、もし全部のルールを国会が作るってなったらどうなると思う?

政治の力が強くなりすぎて、裁判が
「本当に公平にできる場所」じゃなくなっちゃうかもしれないよ。

あくま

なるほどな。
つまり、「政治に左右されない裁判」にするために、
裁判所がルールを作るってことか。

てんし

そのとおり!たとえば、

裁判の進め方、
弁護士がどうやって仕事をするか、
裁判所の中の決まりごと…

こういうのって、
現場を一番よく知ってる裁判所自身が決めるほうが、
実用的でスムーズだからなんだ。

あくま

でもさ、そんなこと言って、
最高裁がとんでもないルール作ったらどうするんだよ?
「弁護士は全員正装で正座しろ」とかさ。笑

てんし

ははは、大丈夫。
実はそこもちゃんと憲法で抑えられてるんだ。
裁判所が作るルールは、
「憲法」と「法律」に反しちゃいけないって決まってる。

あくま

じゃあ、ルールの力関係で言えば、
憲法>法律>裁判所のルール、ってことか?

てんし

正解!
これを「法律優位説」って言うんだよ。

裁判所が作ったルールが法律とぶつかったら、
そのルールの方が間違ってるって判断されるんだ。

あくま

なるほどな…
そうなると、最高裁もやりたい放題ってわけじゃないってことか。
でもなぁ、それにしても検察官まで従わせるって…
なんか偉そうだな、最高裁。

てんし

実はね、それにはちゃんと意味があるんだよ。

検察官ってさ、
起訴(犯罪の疑いがある人を裁判にかける)する役目を
持ってるんだけど、その人たちが勝手なことしたら困るでしょ?

だから、裁判のルールは最高裁が作って、
検察官も含めてみんなが同じ土俵で動けるようにしてるんだ。

あくま

なるほど…。
なんか最高裁って、単なる「偉い裁判官の集まり」だと思ってたけど、
ルール作りの司令塔でもあるってことか。

てんし

そうだね。
しかも、第3項では
「下級裁判所にルール作りを任せてもいい」
って書いてあるよね。

これは現場ごとの工夫を尊重する、
柔軟な仕組みでもあるんだ。

あくま

…へぇ。
なんか今回は素直に納得しちゃいそうだな。
あんまり「自由すぎる裁判所」って印象だったけど、
ちゃんと独立してるけど、ルールの中で動いてるってことね。

てんし

うん、その気づき、とても大事だよ。
裁判所が自分たちでルールを作れるのは、
「権力のバランスを取る」ためでもあり、
「公正な裁判を守る」ためでもある。
それが第77条の役割なんだ。

まとめ

最初は「なんか地味な条文かも?」と思ったかもしれません。
でも読んでみると、裁判の公正さを守るための「縁の下の力持ち」みたいな役割を
していることがわかってきました。

最高裁判所が自分たちでルールを作れるのは、
「政治の都合に振り回されないため」でもあり、
「現場の実情に合わせた柔軟な対応をするため」でもあるんですよね。

私たちは普段、裁判に関わる機会は少ないかもしれません。
でも、万が一トラブルに巻き込まれたり、納得のいかない扱いを受けたとき、
そのルールがしっかり整っているかどうかというのも、私たちの「安心」に直結します。

つまり、この条文は、偉そうな裁判所の話じゃなくて、
「ちゃんとした裁判をするためにも、しくみを整えてるんですよ」
っていう、とても現実的な話なんだ。

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