【対話でわかりやすく】憲法第82条:裁判が公開される理由と非公開の例外とは?

日本国憲法第82条を対話でわかりやすく。見せることで守る。指板はみんなの目の前で。

たとえば、あなたが会社で上司から
「評価が低いから昇給なし」と言われたとする。
「え? ちゃんと働いてたのに、なんで?」と納得いかない…。

そんなときに、
その評価の基準や内容、給与テーブルが
みんなにわかる形で公開されていたら、少しは安心しない?

裁判も、実は同じようなものなんだ。

国が人を裁くっていうのは、とても大きな力を持つ行為。
だからこそ、「裁判は原則公開でやりなさい」って
はっきりと憲法で決められているんだ。


これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!

第82条【対審及び判決の公開】
裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。


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裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞(おそれ)があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題になつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第82条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

裁判は基本的にみんなに見せながらやれって話だ。

でも、ちょっとこれは…非公開にした方がいいかもしれないと
裁判官全員が思ったときは、公開にしてもOKだぜ。

……ただし、政治に関わる事件とか、出版のこととか、
国民の権利がかかってる裁判は、絶対に公開しろって決まってる。
隠しちゃダメ、ってことだな

てんし

うんうん、いいね!

てんし

でね、なんで「裁判をみんなに見せなきゃいけないか」
考えてみて!

あくま

は?
そもそも俺はよ、
そんなの見たいやつだけが見りゃいいだろ、
って派だぜ

てんし

ん、まぁたしかに、傍聴オタクもいるけれど、
裁判そのものに興味ない人も多いよね。

でもね、実際にどのぐらいの人が傍聴するのかってのはさておき、
「公開する」ということにはすごく大事な意味があるんだ。

たとえば、もし裁判が全部ヒミツで行われてたら

裁判官が勝手に決めて、好きな人だけ助けたり、
気に入らない人を重く罰したりしても、誰も気づけないよね。

あくま

あー…たしかに。
密室でなにやってるかわかんねぇのは、
ちょっと気味悪いかもな。

てんし

そうそう。
だから、「ちゃんと正しく裁かれてるか」を国民が見守るために、
裁判は原則として「公開」が決まりなんだ。

だから、どんな人でも傍聴できるんだよ。
もちろん席には限りがあるけどね。

あくま

でもよ、全部見せるのがいいってわけでもないだろ?
エグい話とか、プライバシーとかさ、
公開することで逆に人を傷つけることだってあるんじゃねぇの?

てんし

うん、そこは大事なポイントだね。

だからこそ、
私生活に深く踏み込まなければならないときとか、
犯罪とは関係ない企業秘密を守らなきゃいけないような場合は、
裁判官全員が一致すれば非公開にできるようになってる。

でもね、それができるのは「対審」の部分、
つまり話し合いのところだけ。
判決は、必ず公開されなきゃいけないんだ。

あくま

なるほどな。
でもよ、なんで

・政治
・出版
・国民の権利が関わってる裁判


これらは絶対公開、になっているだ?
むしろ逆に隠してやったほうがよくね?

てんし

それ、まさに昔あった闇裁判の問題だよ。

今の憲法ができる前の日本では、
政府にとって都合の悪い人がこっそり裁かれて、
拷問されたり、処罰されたりしてたんだ。

それを反省して、
権力がかかわる重要な裁判ほど、ちゃんと光の下でやらなきゃダメって
ルールを憲法で明確にしたんだよ。

あくま

へぇ……それって、つまり、
国がズルしないように、国民が見張れってことか?

てんし

まさにその通り。
裁判って、国が人を裁く場所だからこそ、
「本当に正しい判断がされてるか」を
国民が監視することが大切なんだ。

それが公開裁判っていう原則につながってるんだよ。

あくま

なんだかんだ言って、
結局、透明性ってやつが大事なんだな。
国家のくせに、ズルしようとするのが前提ってのが
なんかムカつくけどよ。

てんし

でも、そんな風に国に「疑いの目」を持てるのも、
民主主義の大切な部分
だよ。

国に任せきりじゃなくて、自分たちの目でチェックする。
その姿勢が、憲法にはちゃんと込められてるんだ。

あくま

ふーん……そういうの聞いてると、
憲法ってどこまでも「国民の味方」なんだな。

てんし

そうなんだよ、
僕たちの自由や権利を守るためのルール。
それを守らせるために、
「裁判も見える場所でやりなさい」って書いてあるんだ。
地味だけど、すごく大事な条文だよ。

まとめ

裁判なんて、普段の生活ではあまり関わることがない。

そう思っている人も多いかもしれません。
でも、もし自分や大切な人が、ある日突然「裁かれる側」になったとしたら?

このとき「この裁判、本当に公正なのかな?」と不安に思ったときに支えになるのが、
憲法第82条の「公開の原則」です。

みんなの前で行われる裁判は、裁判所にとってもプレッシャーになります。変な判決は出せません。
それは、まさに「国民の目が正義を守る」という仕組みなんです。

この条文を知ることは、「社会を信頼できるかどうか」の根っこを知ることでもあります。
もしあなたが、ニュースや社会問題にモヤモヤを感じたときは、
一度、裁判を傍聴してみるのもいいかもしれません。

裁判も昔みたいに「非公開」に戻らないようにしないとね!

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