
「ねぇ、また税金上がるんだって?」
そんな会話、なんども耳にしてきたと思う。
税金って、なんで勝手にどんどん増えるの?
政府が勝手に決めてるの?
僕たちには何もできないの?
そう感じている人は決して少なくないと思う。
でも実は、
日本の憲法には「税金を勝手に取っちゃいけない」
って、ちゃんとルールが書かれているんだよ。
これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!
第84条【課税の要件】
あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

悪魔くん、今日は日本国憲法第84条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

新しく税金を取るとか、
今ある税金のルールを変えるときは、
ちゃんと法律で決めろってことだ。
つまり、勝手に税金いじるんじゃねぇって話だな。

うんうん、いいね!

この条文は「租税法律主義」っていう原則を定めていてね。
簡単に言うと、
「税金のことは国会で法律としてちゃんと決めなきゃいけない」
っていうルールなんだ。

ふーん。
でもさ、政治家とか政府のエライやつらが
勝手に決めてるイメージあるぜ?
消費税とか、いつの間にか10%になってたし。

そこが大事なポイントなんだよ。
確かに、ニュースを見てると、
一部の人が勝手に決めてるように感じるかもしれない。
でも実際には、国会という、
国民の代表が集まる場所で話し合って、
法律として決める必要があるんだ。

じゃあ、その国会にいるやつらが適当なことしたら、
もうどうしようもないってことか?

だからこそ、僕たち国民が大事なんだよ。
国会議員は国民が選ぶでしょ?
つまり、税金の話をちゃんとしてくれる議員を選ばなきゃいけない。
もし、ろくでもない税金が通ったとしたら、
それを許しちゃったのは僕たち国民自身でもあるんだ。

ちっ、責任をこっちに回してくるとはな……。
でもまぁ、選挙で選んだやつらが勝手に増税決めてたら、
こっちも文句言いたくなるぜ。

そうそう。
だから文句を言うのも、ちゃんと調べるのも大切。
そして選挙に反映するのが、何よりも大切だね。

ちょっとおまけ話なんだけど、
消費税10%の時も「社会保障のため」って言ってたじゃん?
でも、実は「社会保障の安定財源の確保等」てなってたんだ。
「等」って言葉を入れることで、他にも使えるようになってたんだよ。

おいおい、なんだよその「等」って……ずるくねぇか?

そう思うよね。
だからこそ、税金の使い道や中身も、
ちゃんとチェックすることが大事なんだ。
「税金は法律で決める」っていうのは、
国民がそれをちゃんと見て、
意見を言えるようにするためでもあるんだ。

それは……つまりだな、税金を勝手に取られないためには、
俺たちがサボらずに見張ってろってことか。

うん。面倒だって思うかもしれないけど、
それが“民主主義”ってものさ。
僕たちが選んだ人たちが、ちゃんと法律を作って、
税金のことも決めてくれている。
それを守ってるのが、憲法第84条なんだよ。

ちっ……まぁ、勝手に税金決められるよりマシか。
これからは、もっとちゃんと気にするようにしてやるよ。

それだけでも大きな一歩さ。
君のような人が増えれば、日本の政治ももっとよくなるよ。
まとめ
税金と聞くと「払うのが当たり前」って思ってしまいがちですが、実はちゃんとルールがあります。
そして、そのルールを守らせるのは「国民である私たち」です。
憲法第84条が守ろうとしているのは、政治家の好き勝手を許さないしくみ。
税金を取るなら、その理由や使い道を国会で話し合い、
法律にして、国民にちゃんと説明しなさい。
憲法では、ちゃんとそう言ってくれています。
でも、その「法律を決める国会議員」を選んでいるのは、私たち自身。
もし「また変な増税が通った…」と思ったとしたら、
それは投票や関心からくるチカラが、
ちゃんと届いていなかったサインかもしれません。
増税に賛成していた人を、
「なんとなく」「知っているから」「調べるの面倒くさいから」と、
再びまたその人に投票して国会に送り出していませんか?

だからこそ、難しそうな憲法の話も、
こうして少しずつ「自分ごと」として知っていもらえたら、
そして、次の選挙の前にふと思い出してもらえたらうれしいな。
