【日本国憲法第84条の解説】租税法律主義の原則について規定された条文

日本国憲法第84条

第84条は「租税法律主義の原則」について規定されている条文です。
では具体的に見ていきましょう。

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条文:第84条【課税の要件】

あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。

第84条の解説

国民に対して新しく税金をかけたり、または現在の税金に関することを変更する場合は、法律や法律が定める条件に基づくこと。

税金はどんなものにせよ、必ず国民の同意を得なければなりません。
このことを、「租税法律主義の原則」と言います。

■余談:政治家は卑怯者である

消費税は社会保障のために使う。

という触れ込みだったはずなのは皆さん記憶にあると思います。
ですが……実は、この法律の条文がなかなか卑怯なのです。

2016年11月18日、消費税10%が可決された時の法律を見てみましょう。

社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律

長いですが、きちんと読んでみましたか?
サラッと流してしまったという方はもう一度読んでみてください。特に冒頭。

「社会保障の安定財源の確保等」

気づいたでしょうか?

「社会保障の安定財源の確保

そうです、「等」が入っていますね。「確保」で止めていません。

つまり、社会保障の安定財源以外にも使いますよということを、しれっと決めてしまいました。
この「等」を存分に使いまくっているのが現在の日本ということです。
だから、「社会保障に使う約束だったのでは?」という批判にも動じないのでしょう。

自民党による憲法改正草案との比較:草案第84条

租税を新たに課し、又は変更するには、法律の定めるところによることを必要とする。

まとめ

税金に関することは国民の同意を得る、それはつまり「国会議員にその判断をゆだねる」ということになります。
だからこそ、きちんと選挙に行かなければならないのですよ……。
「~等」という言葉を入れて、それを存分に使うような卑怯な政治を許さないためにも。

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