【日本国憲法第91条の解説】財政状況は最低でも年に1回は報告・公開する

こちらは日本国憲法第91条の解説記事です。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、
自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、
興味のある方は最後まで是非。

目次

前編:日本国憲法第91条【財政状況の報告】

意訳

内閣は、国会及び国民に対して定期的に報告・公開しなければならない。
最低でも年に1回は行うこと。

原文

内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少くとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

この第91条が伝えたいポイント

国(内閣)の財政に問題がないかどうか、国会や国民も知ることができます。
内閣は、国会や国民に対して報告しなければなりません。

自民党による改正草案について

何をどう変えようとしている?

報告対象から国民を外そうとしています。

問題点は?

税金の使い道を知る権利を、国民から奪おうとしています。

前編はここまでです。後編では更に詳しく解説していますので、興味のある方はよかったら是非!ちなみに、改正草案の原文も後編の方で記載しています。
この第91条と繋がりのある条文記事も是非!記事下にあります➡繋がりのある条文を見る

後編:日本国憲法第91条を更に深堀してみよう

要点①:財政において、国民に対しては各省庁のサイト上にて公開されている

財政の民主化、そして国会及び国民の財政に対する監督権を徹底するために規定されました。
なお、具体的な内容については憲法ではなく、財政法にて定められています。

国民に対してはどのようになっているか。
それは財政法第46条を見てみましょう。

内閣は、予算が成立したときは、直ちに予算、前前年度の歳入歳出決算並びに公債、借入金及び国有財産の現在高その他財政に関する一般の事項について、印刷物、講演その他適当な方法で国民に報告しなければならない

② 前項に規定するものの外、内閣は、少くとも毎四半期ごとに、予算使用の状況、国庫の状況その他財政の状況について、国会及び国民に報告しなければならない。

このように、四半期(3ヶ月)に1回は必ず資料を作成し公開するよう、財政法にて定められています。

実際、各省庁のサイト上にて資料という形で公開されていますので、興味のある方は是非見てみてくださいね。
ここでは財務省へのリンクを貼っておきます。→見てみる(別ウィンドウにて開きます)

要点②:国会に対する報告について

前条である第90条に基づいて国会に提出された資料を基に、国会へ報告がなされ、チェックを受けます。

  • 衆議院:決算行政監視委員会
  • 参議院:決算委員会

現在は、衆議院・参議院へ同時に提出されるようですよ。

改正草案原文:第91条

※赤文字が変更箇所です

内閣は、国会及び国民に対し、定期に、少なくとも毎年一回、国の財政状況について報告しなければならない。

改正草案の問題点:国民をないがしろにする改正

実は、国民を外した理由について自民党は述べていません。
もしこの改正草案が成立したら財政法も変わるでしょう。
そうして、国のお金の使い方を国民が知る方法がなくなってしまいます。

実は、国民を外した理由について自民党は述べていません。もしこの改正草案が成立したら財政法も変わるでしょう。そうして、国のお金の使い方を国民が知る方法がなくなってしまいます。

何しろ憲法にて「国会」のみでいいとしたようなものですからね。

後記

国のお金は元々は私たち国民が納めた税金です。
ですから、現憲法では私たち国民にも、財政の報告を受けることができるようになっているのです。

それが改正草案がもし成立したら、私たちは税金がどう使われたのかを知るすべを無くしてしまいます。
その結果はどうなるでしょうか?想像はつきますよね……。

自分から資料を常に見に行く国民は多くはないと思いますが、それでも、知る権利を国が奪ってはなりません。

いえ、知る権利ではないですね。
国民が国を監視する権利、です。

この第91条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。
(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

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