【日本国憲法第30条の解説】納税の義務

日本国憲法第30条

こちらは日本国憲法第30条の解説記事です。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、
自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、
興味のある方は最後まで是非。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、興味のある方は最後まで是非。

目次

前編:日本国憲法第30条【納税の義務】

意訳

国民には、法律で定められた税金を納める義務がある。

原文

国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

この第30条が伝えたいポイント

行政・司法・立法等、国が活動を行っていくにはお金が必要です。
そのための財政は、国民たちが「主権者」として維持していく必要があるということから、
納税の義務が定められています。

自民党による改正草案について

特に変更はありません。

前編はここまでです。後編では更に詳しく解説していますので、興味のある方はよかったら是非!ちなみに、改正草案の原文も後編の方で記載しています。
この第30条と繋がりのある条文記事も是非!記事下にあります➡繋がりのある条文を見る

後編:日本国憲法第30条を更に深堀してみよう

要点①:納税は日本三大義務の一つ

国民には3つの義務が憲法によって課せられています。

  1. 教育の義務(第26条:教育を受ける権利と受けさせる義務
  2. 勤労の義務(第27条:勤労の権利義務
  3. 納税の義務

①②についてはそれぞれの条文記事にて説明しています。
(この記事の終わりにも改めてリンクを貼っていますので、最後までお読みいただいてからでも飛べます)

お気づきでしょうか?

教育及び勤労については、義務とともに「権利」も規定されています。

ところが、この納税だけは「義務」しか規定されていません。

これは、税金は一方的に(強制的に)徴収されていくものなので、
これに対して「権利」も規定するというのは考えにくかったのでしょう。

教育や勤労は「一方的」とはまた違いますからね。

■実は「納税を権利としてとらえる」という考え方が世界の潮流になりつつある

世界的には「納税も権利としてとらえる」という考えが意識されてきているようです。

それは、「租税法律主義(第84条)」がしっかり機能していれば、
必要以上の税金、それも重税を課せらえる必要はないのではないか?というところから来ています。

現時点の「納税は義務だ」というのを、この憲法を振りかざして強調していると、
それを国家権力が逆手にとって更に重い税金を課してくるということにもなりかねません。
実質、今の日本はそういう状態になってきていますね。

世界ではそういった危険性が意識されてきています。
そして納税者の権利を保障するものとして「納税者権利憲章」を制定した国もあります。
*アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、韓国、ニュージーランド等

これは「私たち国民には、適切な税金を納税する権利がある」という意味です。

そう、「適切な税金」です。
重税、使途不明の税金は認めない。「適切な税金」に私たちは税金を払う。

そうった「権利」も必要ではないかと思います。

要点②:税金徴収には法的根拠が必要

「法律の定めるところにより」という言葉が入っています。

これは裏を返せば、法律で定めない限り、国民から税金を徴収してはならないということです。

第99条にて、憲法を守るべきは国家権力の方だと規定されています。

ですので、この条文も「国民に納税の義務があります!さぁ、納めよ!」と国民に向けているのではありません。

国家権力側に向けて
「法律で税金についてきちんと定めなさい。それ以外の徴収は認めない」
といっているのです。

後記

税金についても、国会できちんと議論して法律で定めない限り、税金を国民から徴収することはできません。

しかし、国会議員を選んでいるのもまた私たち国民です。
どんな税金を課してこようとしているのか、きちんと考えて投票していきたいものですね。

現時点では、お金持ちに優しい仕組みになっていますが、
これもまた私たちがそういう議員を選んできた結果とも言えます。
(選挙に行かなかった人たちも含め。
 選挙に行かないということは、どんなにおかしな税金でも受けれますと表明しているのと同義です)

この第30条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。
(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

この第30条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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