
「え、また国の借金が増えたって?」
「税金ってそんなに足りないの?」
ニュースでそんな言葉を聞いたこと、あるよね?
ここでちょっと考えてみて。
国って、そんなに簡単にお金を使っていいものなの?って。
たとえば、家族で財布を共有していると仮定しよう。
その中から、家族の誰かが
「俺、ゲーム買いたいから3万円使うね!」
って勝手に持ち出したら、他の家族はびっくりするよね。
「何に使うのか、ちゃんと話して決めようよ!」
ってなるはず。
実は、国のお金も同じなんだ。
政府が税金を使ったり、借金したりするときには、
きちんと話し合いが必要だって、ね。
これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、
是非最後まで読んでいってね!
第85条【国費支出及び債務負担の要件】
国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基くことを必要とする。

悪魔くん、今日は日本国憲法第85条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

国のカネを使ったり、借金したりするときは、
国会でちゃんと決めろってことだ。
勝手に使いまくるのは禁止ってワケだな。

うんうん、いいね!

でもさぁ。
実際には政治家が勝手に予算も決めて、
だけどそれ以外にも色々と好き放題に
使ってるように見えるけどな?

それ、よく聞く誤解だよ。
実際は、内閣が予算案を作って、それを国会に出して、
そこで審議してOKをもらって初めて、
やっとお金を使うことができるんだ。

じゃあ、勝手に使うことはできないってことだよな?

そう。
たとえ1円でも、国のお金を使うには「国会の承認」がいる。
それがこの第85条の根っこにある考え方。
税金の使い道は、
僕たちの代表が集まっている「国会」で、
ちゃんと話し合って決めるってことだよ。

でも、実際はその話し合い、聞いたことないぜ?
本当にちゃんと、しっかりと話し合ってんのかよ?

うん、それが問題なんだよね。
本来なら、もっと丁寧に、わかりやすく、
国民にも伝わるように話し合わなきゃいけない。
なのに、それを国会もあまりやらないし、
マスコミも丁寧に伝えることを放棄しているかもね。

それに、内閣や与党が「数で無理やり」強行採決して、
使い道を認めさせていることも多いかもね、今は。

なるほどな……ってことはだ、
国会がちゃんと機能してないと、
このルールも意味なくなるってわけか。

その通り!
そして、それを正すのは僕たち国民の役目。
だって、国会議員は僕たちが選ぶんだから。

……また俺たちの責任かよ。
もう耳が痛ぇ。

でも、少しでも税金の使い道に目を向けられたら、
それだけで前進だよ。

……まぁ、勝手に国のカネ使われるよりはマシか。
ちゃんと監視してやるよ、俺も。

その気持ちがあれば十分さ。
君のような存在が増えれば増えるほど、
憲法がもっと生きたものになっていくんだよ。
まとめ
国のお金の使い方って、なんだか自分には関係ないように思えるかもしれません。
でも、私たちが一生懸命払っている税金…消費税もそう。保険料とかだってそう。
そのひとつひとつが「何に使うのか」「どう使うのか」、
本当はとても大切な議論の対象なんです。
憲法第85条は、政府に「勝手にお金を使っちゃダメだよ」と釘をさすルール。
そのお金の出どころは、国民の暮らしそのものだからです。

でも、憲法がどれだけしっかりルールを作っても、
それを守らせる力が弱ければ意味がないんだ。
だからこそ、僕たちも、
「どう使われているのか?」に関心を持ち、
選挙で声を届けることが大切なんだよ。
