【日本国憲法第5条の解説】摂政=天皇の代理人について

日本国憲法第5条

日本国憲法第5条では摂政、つまり天皇の代理人について書かれています。
では具体的に見ていきましょう。

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条文:第5条【摂政】

皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。

第5条の解説

皇室典範の定めによって摂政になった人は、天皇の代理を務める。なお、その場合でも、第4条第1項に従う。(その仕事の範囲は憲法にて定められているもののみであり、国の政治に関わることはできない。)

■要点①:摂政とは

そもそも「摂政」とはなんでしょうか。
日本歴史の勉強の過程で耳にしたことはあるでしょう。そう「天皇が幼少であるか、女帝である場合、天皇に代わって政務を行なう職」のことでしたね。

この現代での憲法においても、「天皇の代理人」という意味でこの言葉を用いています。

■要点②:摂政がおかれるのはどんな時?

皇室典範では以下の2点のときだと定められています。

  1. 天皇がまだ未成年の場合
    例えば天皇が崩御されたとき、次天皇がまだ未成年ということもありますね。この場合は摂政をおくよう定められています。なお、この場合の未成年は「18歳未満」のことをいいます。
  2. 天皇が病気等で職務を全うすることができない場合
    この時は内閣総理大臣が「皇族会議」を開いて相談します。

■要点③:摂政になれるのはどんな人?

皇族でかつ成年であること、それが最低条件であると皇室典範にて定められています。
そして、優先順位は以下のようになっています。

  1. 皇太子または皇太孫
  2. 親王または王(親王:天皇の男の子供と男の孫/王:天皇から三代以下の男の子供)
  3. 皇后(天皇の妻)
  4. 皇太后(前の天皇の妻)
  5. 太皇太后(前の前の天皇の妻)
  6. 内親王または女王(内親王:天皇の女の子供と女の孫/女王:天皇から三代以下の女の子供)

自民党による憲法改正草案との比較:草案第7条

皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名で、その国事に関する行為を行う。


第5条及び前条第4項の規定は、摂政について準用する。

まとめ

天皇がなんからの理由で職務を全うできない場合の対応についても、憲法にて定められています。その場合も権限の範囲は勿論天皇と同じです。

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