【日本国憲法第55条の解説】議員をやめさせるには……

日本国憲法第55条

日本国憲法第55条では、議員を辞めさせるための方法が規定されています。
では具体的に見ていきましょう。

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条文:第55条【資格争訟】

両議院は、各々その議員の資格に関する争訟を裁判する。但し、議員の議席を失はせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

第55条の解説

衆議院・参議院はそれぞれ、当選した議員について、法律で定められた「議員の資格」を満たしているかどうかを裁判する権利をもっている。
ただし、議員を辞めさせるには、出席議員の3分の2以上の賛成を必要とする。

■要点①:「議員の資格」とは

「議員の資格」、これは

  • 被選挙権(選挙に立候補できる権利)
  • 他の議院との兼職をしていないかどうか

ということを言います。

■要点②:この規定はなんのため?

この規定は、「議院の自律性を守るため」にあります。

不正かないかどうかのチェック。
そして、簡単に議員を辞めさせたりすることのないよう、「3分の2以上」という厳しめの数字にしているのですね。

とはいえ、今は選挙に立候補する時点で審査されています。ですので、実際にこの条文が発動するような事態になることはほとんどないと見られています。

自民党による憲法改正草案との比較:草案第55条

両議院は、各々その議員の資格に関し争いがあるときは、これについて審査し、議決する。ただし、議員の議席を失わせるには、出席議員の三分の二以上の多数による議決を必要とする。

まとめ

国会をできるだけまともに運用しようとしていることが垣間見られる条文の一つですね。今は立候補の時点で「資格の有無」も確認しているので、よほど悪質な年齢詐称等がない限りは、この条文が発動することはないと思います。

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