【日本国憲法第17条の解説】公務員の不法行為による損害の賠償

日本国憲法第17条

こちらは日本国憲法第17条の解説記事です。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、
自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

前編・後編の2部構成としています。
基本的には前編だけでも、その条文の伝えたいこと、自民党提案の改正草案の中身(問題点)がわかるようにしています。
まずは前編でも是非読んでいただけたら嬉しいです。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、
興味のある方は最後まで是非。

更に深堀した内容は後編に書いていますので、興味のある方は最後まで是非。

目次

前編:日本国憲法第17条【公務員の不法行為による損害の賠償】

意訳

誰でも、公務員のやり方が悪かったり犯罪行為だったりすることにより損害を受けたら、そ時は国や公務員からの償いを求めることができる。

原文

何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

この第17条が伝えたいポイント

公務員に間違いを犯されても、泣き寝入りしなくていいのです。
具体的なことは、「国会賠償法」という法律にて定められています。

自民党による改正草案について

問題となるような変更は特にありません。

前編はここまでです。後編では更に詳しく解説していますので、興味のある方はよかったら是非!ちなみに、改正草案の原文も後編の方で記載しています。
この第17条と繋がりのある条文記事も是非!記事下にあります➡繋がりのある条文を見る

後編:日本国憲法第17条を更に深堀してみよう

要点①:泣き寝入りしなくてもよくなった

かつて、大日本帝国憲法(明治憲法)の時は、
「国が間違いを犯すわけがない」という考えが基本でした。
ゆえに、国民が国に対して賠償を申し立てても、国は責任を取る必要はありませんでした。

このことを「国会無答責」といいます。

そう、どんなに不当なことをされても、国民は泣き寝入りするしかありませんでした。

それが、この日本国憲法ができたことに伴い「国家賠償法」もできました。
ようやく、国民も泣き寝入りしなくてもよくなったのです。

要点②:対象は「公権力の行使」:ヒト編

加害者がいくら「公務員」だったからといって、
なんでもかんでも国や公共団体に対して損害賠償を請求できるわけではありません。

具体的には、以下の要件に「全て」当てはまった場合だと、国会賠償法にて定められています。

  1. 公権力の行使にあたった公務員であること
  2. 「職務」だったこと
  3. 故意または過失であること
  4. 違法に損害を加えたこと(発生したこと)

①公権力の行使にあたった公務員

この「公務員」というのは、実は「公権力を行使した人」であれば民間人も含まれます。

例えば、道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理。
これは、民間機関に依頼したとしても、依頼者が公共団体であった場合「公務員」扱いとなります。

また、行政指導・地方公共団体から委託を受けた社会福祉関連業務等等……。

②職務であること

職務上の行為であることが基本原則となっています。

例えば勤務外の、公権力とは関係ない個人的な犯罪については、個人として責任を取らせます。

とはいえ、客観的に見て「職務中」とみなされるような中での行為であれば、この要件に該当します。
例えば、非番の警察官が制服を着て犯罪を犯したというようなケース。

③故意または過失であること

故意:わざと
過失:当該職務において要求される標準的な注意義務に反している

故意は勿論、過失でも対象となります。

④違法に損害を加えたこと

これはいわゆる「法令違反」だけではありません。
客観的に判断した時、公正性に欠けるものも含まれています。

要点③:公の営造物の設置又は管理:モノ編

国家賠償法が対象としているのは②の「公権力の行使(ヒト)」ともうひとつ。

「公の営造物の設置又は管理」、つまり「モノ」に関する内容もあります。
こちらも以下の要件に「全て」当てはまった場合に、国又は地方公共団体に対して、損害賠償請求することができます。

  1. 道路、河川その他の公の営造物
  2. ①の設置又は管路に瑕疵があった
  3. ②の結果により他人に損害が生じた

①道路、河川その他の公の造営物とは

公を目的とした物・施設・設備等のことをいい、
不動産・動産(不動産以外のものすべて。現金や商品等)のどちらか?というのは問いません。
また、河川や海等のような「自然公物」と、道路や建物、公用車のような「人工公物」についても、
それらのどちらにも適用されます。

なお、所有権が「公的(国や地方公共団体)」である必要はありません。

②①の設置又は管路に瑕疵があった

※瑕疵
 一般的には備わっているにもかかわらず、本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこと

通常はあるべき安全性が欠けていたかどうかを問われます。
※不可抗力によって発生した場合は責任を問われません。

③損害があった

「損害」の範囲は幅広く、財産・生命・健康・精神的損害等も含まれています。

要点④:実際の求め方や対応等は

後記

日本は他の国と比較しても国家賠償が認められにくいようです。
例えば水俣病やイタイイタイ病等の4大公害、アスベスト、ハンセン病・・・・・・
こういったものも国家賠償法に則って訴えられていますが、ひどく時間がかかっています。

これは国家(政治家達の考え)の問題ですね。
ですが、この憲法ができたことにより泣き寝入りしなくてもよくなった、
国の言うことには逆らえないという状況ではないのです。

この第17条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。
(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

この第17条とも繋がりの深い条文は以下の通りです。(リンクの文章は記事のタイトルではなく、関連がわかるような紹介文にしています)
興味のあるところを是非。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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