【対話でわかりやすく】日本国憲法第4条:天皇の役割と平和を守る仕組みとは?

対話で知る日本国憲法第4条、天皇を権力から遠ざけるよ

むかしむかし、「天皇」という存在が政治のすべてを握っていた時代があったんだ。

でも、その力があまりにも大きすぎて、悪い人たちに利用され、また、本人もそれを利用したりして、

とうとう、大きな戦争につながってしまったんだよ。

そこで新しく作られたのが日本国憲法。

その中でも天皇の役割をきちんと決めたのが、この第4条なんだ。この条文のおかげで、天皇を政治から離すことができたんだ。

この条文についても解説を、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、是非最後まで読んでいってね!

第4条【天皇の権能と権能行使の委任】
天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する機能を有しない


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天皇は、法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。

てんし

悪魔くん、今日は日本国憲法第4条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ

あくま

天皇陛下はこの憲法に書かれている、いわゆる『国事行為』だけをやってくれってことだ。それ以外の政治的な仕事はやるな、ってことさ。

てんし

うんうん、いいね!2番目も続けて!

あくま

天皇は、法律で決められた範囲内なら、誰かに、自分の代わりにその国事行為をやらせてもいいってことだな。

簡単に言えば、体がしんどいときとかに代理人を立てる、って感じだ

あくま

どうだ!

てんし

さすがだよ、悪魔くん!

あくま

ふん、これってさ、つまりは天皇の権力を封じ込めるための条文だろう?

明治憲法の頃は、天皇が国のトップとして統治していたんだ。それが日本の正しい形だと思うがな?

てんし

確かに、明治憲法では天皇が国のトップであり、統治権をすべて握っていたよ。

「国の政治はすべて天皇の力や意見によって行われる」っていうような意味の条文もあったからね

あくま

そうそう、それが本来の姿じゃないのか?天皇の言うことを聞いてりゃいいだろ。それが強い国だろ?

なぜそれをわざわざ変えたんだよ?

てんし

その理由はシンプルに説明できるよ

てんし

明治憲法のもとでは、天皇の名を借りて政治家や軍人が暴走することがあったんだ。

そして、その結果が侵略戦争や第二次世界大戦だったんだよ

あくま

戦争か…

で、でもよ、そんなのは一部の悪い人たちのせいじゃないのか?

てんし

残念ながら、天皇自身もそれを利用して戦争に関与していたよ。そういうこともできてしまうんだ

てんし

こんな風に誰かが悪用する可能性があるなら、最初から仕組みで防ぐべきだよね。

だから、現行憲法では天皇は『国政に関する機能を有しない』、つまり政治には一切関わらないように、と決めたんだ

てんし

そうすれば、利用されることもなくなるからね

あくま

でも、それじゃあ天皇は何もできないじゃないか。ただの飾りにするなんて失礼だろ

てんし

そんなことないよ。
天皇は象徴として国民統合の役割を果たしているんだ。

たとえば、新年のお祝いのメッセージや外国からの賓客を迎えるなど、国民や国際社会にとって重要な役割を担っているよ

あくま

そうか……平和を維持するためにはそういう仕組みにしてしまった方がいってことか

あくま

でも、どうして「法律が定める範囲で他の人に仕事を任せられる」なんていう細かいことまで書いてあるんだ?

てんし

いいとこ気づいたね!

これは天皇が体調を崩されたり、ご高齢で公務をすべてこなすのが難しくなったときのために設けられた規定なんだ。

天皇に無理をさせないための優しい仕組みとも言えるかな?

あくま

そこまで考えて作られているのか~!

あくま

ところでよ、明治憲法をそのまま残しておくと何がまずかったんだっけ?

よからぬ奴らが天皇の権力を利用しようとするってのはわかったけど、それだけ?

てんし

それもあるけど、一番の問題は、国民の意見が無視される仕組みになっていたことなんだ。

明治憲法では、すべての権力が天皇に集中していたから、国民の声が政治に反映されにくかったんだよね

あくま

なるほど…。

それじゃあ、今の憲法は国民が主役というわけか

てんし

その通り!

現憲法は国民主権と民主主義を基本としているんだよ。

天皇を利用して悪事を働こうとする人を防ぎ、国民一人ひとりの権利を守るための工夫が詰まっているんだ

あくま

少し納得してきたぞ。

今の憲法に変わったのは、天皇を守るためでもあるし、国民を守るためでもあるんだな

てんし

うん!

日本国憲法第4条は、平和と民主主義を守るための大切なルールなんだ

あくま

思ったよりちゃんとした理由があったんだな。

まぁ、オレも戦争……ってか殺戮なんかしたくないからよ、いいんじゃね?

てんし

悪魔くん、これからも一緒に、平和で暮らしやすい日本にしていこうね!

まとめ

日本国憲法第4条もまた、戦争の反省から生まれた条文であり、
天皇を政治から切り離すことで平和を守る仕組みを作っています。

この仕組みは、天皇を守るだけでなく、国民が主役となる民主主義の基本を支えるものです。

天使と悪魔の対話を通じて、
憲法がどれだけ私たちの生活や社会に深く関わっているか、
少しでも感じてもらえたら嬉しいです。

天皇の独裁を二度と許さない、そして天皇を利用する人も二度と出さない!

だって、主権は私たち国民にあって、ずっとずっと「どんな国民でも」平和で暮らしやすい日本であるのが一番だからね!

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