
たとえば、ある市では、
「たばこのポイ捨ては禁止!」って決まりがある。
もし、となりの市から来た人でも、その市内でポイ捨てしたら、
ちゃんと罰せられるんだよ。
「え、住んでないのに!?」って思うかもしれないけど、
その地域の中では、その地域のルール(条例)が効くってこと。
こういうルールを自分たちの町で作れる仕組みこそが、
憲法94条の話なんだ。
これについて、天使くんと悪魔くんが話してくれているから、是非最後まで読んでいってね!
第94条【地方公共団体の権能】
地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する権能を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。
※権能(けんのう)……法律上、ある事柄について権利を主張し、行使できる能力。ある物事をすることのできる資格。



悪魔くん、今日は日本国憲法第94条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ



市とか県みたいな地方自治体は、
自分とこの金の使い道も決めていいし、やるべき仕事も自分でやれよ。
で、しかも、法律違反にならない範囲ならば、
自分たち用のルール(条例)も作っていいよって、ことか。



うんうん、いいね!



国の下請けじゃなくて、勝手に色々やれるってことか。
…けど、「法律の範囲内」っていう時点で、
結局、国の顔色見ながらやるしかねーじゃねぇか。
ほんとに自由なのかよ?



確かに「法律の範囲内」って書かれてるから、
完全に好き勝手できるわけじゃないのは、その通り。
でもこの条文はすごく大事なことを言っていてね、
「地方自治体も国と同じように、
自分の地域の住民に対して責任を持って行動できる」
ってことを、憲法でちゃんと認めてるんだ。
これを「団体自治」って呼ぶよ



住民自治とか団体自治とか、また小難しい言葉使って…。
てか、それって第93条の「住民が選ぶ」って話とどう違うんだよ?



いい質問!
第93条で出てきた「住民自治」は、
住民が政治に関わるっていう、“人”に注目した自治の形だったよね?
一方で、この第94条の「団体自治」は、
「地方自治体という組織自体が、独立していろんなことを決める」
っていう、”制度”の話なんだ。
たとえば、市や県が税金をどう使うかとか、
地域のルール(条例)をどう決めるかってのは、
団体自治に関わってくるよ。



条例、ねぇ…。
でもそれ、結局はおままごとなんじゃねーの?
国の法律に逆らえないなら、何やっても最後は無効にされるだけだろ?



いやいや、たとえばね、
ある市では「たばこのポイ捨ては禁止」っていう条例がある。
その市では、通りすがりの人でも条例に違反したら罰せられるのさ。
法律とぶつからない限り、ちゃんと効力があるんだよ。



じゃあさ、もしその市が「覚醒剤OK!」とか言い出したら
そんな条例でも構わないってことか?



さすがにそれはダメだね〜。
「法律に違反しない範囲」っていう前提があるから、
国の法律で禁止されてることをOKにする条例は無効になるよ。
でも逆に、法律よりちょっと厳しめなルールなら、
地域の実情によっては認められるケースもある。
たとえば、
観光地の景観を守るために、建物の高さ制限を条例で定めたり、
公害防止のために、国の基準より厳しい排出規制をするとか、ね。



なるほどな…。じゃあ、団体自治ってのは、
「国が見きれない細かいところを、地域が自分で決めていい」
ってことか。
…ちょっと見直したかも



その通り!
住んでる人たちの暮らしに直結する部分を、
地方が自分たちで決められるようにする。
それが「団体自治」であり、憲法第94条の核心なんだ。
だから、この条文があることで、
国と地方は上下関係じゃなくて対等な関係なんだよ。



でもさ、改憲草案とか見てると、
財産の管理や行政の権限を削ろうとしてねぇか?
それって結局、国が縛りつけられるようにってことだよな?



そうなんだよ。
しかも、財政は「自助でなんとかしろ」って
押しつけるような条文まで出てきているんだ。
これじゃあ、地方によってサービス格差が広がって、
「健康で文化的な最低限度の生活」っていう
憲法の保障まで危うくなってしまう。



国に都合のいい自治だけ残して、
あとは地方の自己責任とか言い出すのはな…
国の言いなりにならない自治体は潰してやるって悪意を感じるぜ



その通り。
地方自治は僕たちの暮らしの土台でもあるから、
その力を奪うようなことがあれば、
しっかり声をあげて守らないといけないんだ。
第94条は、地域が自分たちの力でより良く生きていくための、
憲法上の土台。
とても重要な条文なんだよ。
まとめ
国のルールに従うだけでは対応しきれない、地域ごとの課題や特色があります。
だからこそ、地方が「自分たちで考え、決め、行動できる」力を持つことが、
私たちの暮らしの質にも大きく関わってくるのです。
これを憲法で保障しているのが、この第94条です。



「国と地方は対等である」という現行憲法の理念を大切にし、
一人ひとりが「自分の住む地域をどうしていきたいか」を
考えることが、ますます求められていると思うんだ。
議会にも興味を持ってみてくれたら嬉しいな!

