【日本国憲法第39条の解説】一事不再理についての定め

日本国憲法第39条

一事不再理。
刑事ものや推理もののドラマや小説等でよく使われる言葉なので、知っている方も多いと思います。

これは、日本国憲法第39条にて明文化されているのです。
では具体的に見ていきましょう。

目次

条文:第39条【遡及処罰、二重処罰等の禁止】

何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

第40条の解説

かつては犯罪ではないとされた行為、または、無罪になった行為については、法律が変わったとしても、改めて罰せられるようなことはない。また、ひとつの犯罪について、二度三度と罪にすることはできない。

■要点①:遡及処罰の禁止とは

例えば、今では小学生から中学生までの9年間は義務教育になっていますね。
そう、大人は子供に教育を「9年間」は必ず受けさせるよう、義務付けられています。
このことを定めているのが「学校教育法」という法律です。

では、この法律が施行されたのはいつでしょうか?
実は、戦後の1947年(昭和22年)です。

それに対して、戦前の義務教育は6年間でした。

ですが、戦前に6年間しか義務教育を受けさせていなかったからと言って、戦後に彼らの親が罰せられるようなことはありませんね。当時はそれが「適法」だったからです。

このように、法律が新設・改正されたときに、昔にさかのぼって法律違反を探し出すようなことはしない、と定めたのがこの「遡及処罰の禁止」です。

■要点②:二重処罰の禁止とは

こちらはいわゆる「一事不再理」です。
一度「罪」として処分した犯罪については、二度三度と繰り返して罰することはできません。

また、無罪としたものが実は有罪だとわかったとしても、一度「無罪放免」としてしまった以上、その罪に関しては改めて逮捕したり起訴することはできません(小説やドラマではこちらのケースがよく使われていますね

とはいえ、再犯の場合は初犯と比べて刑が重くなります。

自民党による憲法改正草案との比較:草案第39条

何人も、実行の時に違法ではなかった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。同一の犯罪については、重ねて刑事上の責任を問われない。

■変更点

少々わかりやすく言葉を変えたぐらいで、意味は特に変更ありません。

まとめ

一事不再理、有名ですね!
それがこの憲法第39条です。

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