【日本国憲法第67条の解説】内閣総理大臣の決め方

日本国憲法第67条は内閣総理大臣の決め方について規定されています。
では具体的に見ていきましょう。

目次

条文:第67条【内閣総理大臣の指名】

内閣委総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。この指名は、他のすべての案件に先だつて、これを行ふ。


衆議院と参議院が異なつた指名の議決をした場合に、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。

第67条の解説

内閣総理大臣は、国会議員の中から選ばれる。この案件は、優先順位が一番上である。


内閣総理大臣の指名において、衆議院と参議院で意見が異なり、協議を経ても一致できなかった場合は、衆議院の議決を優先する。

■要点:衆議院の議決を優先する理由

内閣総理大臣の指名において、なぜ衆議院の議決を優先するのでしょうか。

まずは、当たり前ですが、ぐるぐる回っていつまで経っても決めることができないといった事態を防ぐために、どこかで決着をつけなければなりません。それはつまり、どちらかに優越権を持たせるということになります。

では、なぜ衆議院に優越権があるのでしょうか?

それは、任期が参議院より短いうえに、解散もあるからです(⇒日本国憲法第45条

解散制度によって衆議院議員の入れ替わりは参議院と比べても頻繁です。
そのため、参議院と比べても直近の国民の世論を反映しているとみなして、衆議院の意見を優先するのです。

自民党による憲法改正草案との比較:草案第67条

内閣総理大臣は、国会議員の中から国会が指名する。


国会は、他の全ての案件に先だって、内閣総理大臣の指名を行わなければならない。


衆議院と参議院が異なった指名をした場合において、法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、参議院が、指名をしないときは、衆議院の指名を国会の指名とする。

まとめ

この「内閣総理大臣は国会議員から選ぶ」というのも、議院内閣制の特徴の1つです。

そして、基本的には衆議院の与党(一番人数の多い政党)の中から選ばれますので、少なくとも内閣総理大臣と衆議院は連携して、職務を遂行しやすい状態となっています。

だからこそ、私たち国民が直接かかわることのできる「国会議員を選ぶ」という行為には本当に参加しなければなりません。

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