
みんな、「一人ひとりの考え方や生き方は違う」って、当たり前だと思ってるよね?
でも、それって実は憲法でちゃんと守られてるんだよ!
たとえば、ゲームが好きな人もいれば、本を読むのが好きな人もいるし、静かに過ごしたい人もいれば、みんなとワイワイしたい人もいるよね。
そして、どんな人も『あなたはあなたのままで大事にされるべき』って決めてるのが 憲法第13条 なんだ。
今回は、『個人の尊重』ってどういうこと? みんなの自由って、どこまでOKなの? っていうような話を天使くんと悪魔くんが話してくれているから、是非最後まで読んでいってね!
第13条【個人の尊重と公共の福祉】
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。



悪魔くん、今日は日本国憲法第13条について話そう!
まずはさ、意訳してみてよ



国民は一人ひとり違う存在として大事にされるべきだし、命や自由、幸せを求める権利も大事にされる。
(ただし、みんなが安心して暮らせる社会である範囲の中で)
なお、国のルールを作るときはこれを最優先しなきゃダメだからね!



うんうん、いいね!



でも、それってワガママを認めるってことにならないか? みんなが好き勝手やったら、社会がめちゃくちゃになるぞ?



いいところに気がついたね。だ
からこそ、「公共の福祉に反しない限り」っていう条件があるんだ。
つまり、自分の自由は大事だけど、他の人の自由も大事にしようってことさ。



「公共の福祉」って、よく聞くけどイマイチわからん。
要するに何なんだ?



さっき悪魔くんがわかりやすく訳してくれたじゃーん。
「みんなが安心して暮らせる社会」って。



あう…
つまりどういうことだってばよ?



例えば、ね。
信号がなかったら道路はめちゃくちゃになっちゃうでしょ?
信号は「自由に歩きたい」って気持ちを制限するけど、そのおかげでみんな安全に移動できる。
これが「公共の福祉」の考え方だよ。



ああ、そういいうことか。なんとなく理解したよ。



でね、こういう「安心して暮らせる社会」にするための法律とかそういったルールを決めるときはね、「一人ひとり違う存在として大事にすること」を忘れずに作らなきゃいけないよっていうのも、この第13条で言われているんだ。



国にとって都合のいい人間だけに優しいルールを作ってはいけないってことなんだ!



なるほどな…



でもさ、自民党の改憲案じゃその「公共の福祉」ってぇのを、「公益及び公の秩序」って言葉に変えようとしているんだろ?



そうなんだよ。



公益とかになったら、何がどう変わるんだ?



「公益」っていうのは、国の利益って意味にもなっちゃうんだ。
そして「公の秩序」って言葉は、「国が望む秩序(国にとって都合よく整った形)」って意味になるかな。



ってことは、国にとって都合の悪いことを「これは秩序を乱す行為だ!」って勝手に決めて、自由を奪うこともできるようになるかもしれないってことなのか?!



そのとおり。
もう1つ、問題のある変更があってね…



今の憲法に使われている「個人」という言葉を「人」に変えようとしているんだ。



うん?それは何が問題なのかわからんな?
2文字が1文字になっただけだろ。



いやいや、実はすごく大きな違いなんだよ!
「個人」は僕たち一人ひとりが違う存在だってことを強調する言葉だけど、「人」だと個性や違いがぼやけちゃう。
少数派の意見が無視される可能性も出てくるんだ。



そんなにやばいのか?



例えばね、もし君が少数派の意見を持っていたとして、それが「社会全体の利益に合わない」って理由で無視されたらどう思う?



「少数派」って、いろんなものがあるんだけどね、うーんとね、
例えば悪魔くんが障害者になったとして、「この障害ではこういうところが不便だから、改善して欲しい」っていうとするじゃない?



うんうん



でも「お前は少数派だから、その意見は無視するね!」ってなったらどう?そんな政治、いいかなぁ?



それはムカつくし、悲しいな…辛いな…



でしょ?それだけじゃないよ。さっきの「公の秩序」と一緒に考えると、
「お前は国にとって望ましい生き方や考え方をしていないから、お前は国にとってお荷物だから、お前の人権などどうでもいい!」ってなりかねないんだよ。



うわぁ、そういう危険性もある改憲案なのか



わざわざ言葉を変えるからには、やっぱりそこには意味があるんだな…



そう。
「意味は変わらない」なら、言葉を変える必要もないはずだからね。
そこを変えたなら、意味も考えなきゃいけないんだ。



ってことは、今の憲法の方が、俺たち一人一人に優しくて、自由や権利が守られているってことなのか。



そうだよ!
この第13条は、僕たちが自由に、そして安心して生きていくための大切なルールなんだ。
まとめ
📝 運営者のまとめ・感想
日本国憲法第13条がどんな意味を持っているのか、少しはイメージがついたでしょうか?
一人ひとりの個性や生き方を尊重すること、そしてその自由をみんなで守ること。
それが「個人の尊重」と「公共の福祉」です。



決して「大切じゃない存在」なんてないんだ。理想論かもしれないけど、本当にみんながそう信じられるような社会にすることが国の(政治家の)仕事なんだよ。
それを憲法は国(政治家)に向けて言っているんだ。ちゃんと国民一人一人を大切にしなさいよって、ね。



ここで少し疑問に思った人もいるかもしれないね。
憲法を守るのって国民じゃないの?って
違うんだよ。憲法を守るのは「国(政治家等の権力者側)なんだ!
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