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憲法とは何か?なぜ法律より上なのかを「最高法規」からわかりやすく解説

「憲法って、国民が守らなきゃいけない一番厳しいルールでしょ?」

多くの人がここで勘違いしてしまうのですよね。
(マスコミメディアもきちんと説明しませんし)

でも実は、憲法というのは、国家権力を縛るためのルールなのです。

まずこの記事では、すべての土台になる「憲法の役割」を押さえていきます。

ここが腑に落ちてくれば、時折耳にする「憲法違反」という言葉の意味が、
ぐっと具体的に見えてくるようになるでしょう。

【この記事でわかること】

  • なぜ憲法は法律より上にあるのか(最高法規の意味)
  • 誰が憲法を守る義務を負うのか(名宛人の確認)
  • 憲法が守る中心は「国」ではなく「個人」だということ
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大前提:憲法と法律は「向いている相手」が違う

法律は、社会を具体的に動かすためのルールです。
税金の仕組み、刑罰の内容、交通ルールなど、
私たちの生活に直接かかわる細かな決まりがこれにあたります。

一方、憲法はその法律を作り、運用する側、
つまり国会や内閣、裁判所などの国家権力に対して、
「ここまではできるが、ここから先はできない」という限界を示す
ルールです。

整理すると、こうなります。

法律:社会を動かすための具体的なルール
憲法:国家権力の限界を定めるルール(法律より上に置かれる)

この記事で押さえる「5つのポイント」

①誰が憲法を守るのか(第99条:憲法尊重擁護義務)

第99条は、憲法を尊重し擁護する義務を負う人たちを具体的に挙げています。
天皇、摂政、国務大臣、国会議員、裁判官、その他の公務員です。

ここで注目すべきなのは、「国民」という言葉が出てこないことです。
憲法はまず、国家権力を担う側に対して、
「あなたたちは憲法に従わなければならない」と明確に命じています。
この条文だけでも、憲法の矛先がどこに向いているかが見えてきます。

②なぜ権力を縛るのか(第13条:個人の尊重)

憲法が最終的に守ろうとしているのは、「国」そのものではなく「個人」です。
第13条は、「すべて国民は、個人として尊重される」と宣言しています。

多数派の意見や国益の名のもとに、個人が簡単に犠牲にされないための基準がここにあります。
この価値があるからこそ、権力は制限されるのです。

③人権は最初から持っている(第11条:基本的人権)

権力を縛ることができる理由は、人権が「国から与えられるもの」ではないからです。
第11条は、基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」と位置づけています。

もし人権が国の判断で与えたり取り上げたりできるものであれば、
憲法で守る意味は弱くなります。

しかし憲法は、人権を国家よりも先にあるものとして確認しています。
だからこそ、憲法は国家の上に立つのです。

④なぜ法律より上なのか(第97条:最高法規の根拠)

「憲法は最高法規」と言われても、それだけでは実感がわきませんよね。
第97条は、人権が長い歴史の中で獲得されてきたものであることを示し、その重みを強調しています。

憲法は単なるルール集ではなく、権力の乱用を防ぐために積み重ねられてきた経験と反省の結晶です。
だから法律より上に置かれるのです。

⑤「最高法規」とはどういう意味か(第98条:最高法規)

第97条が価値の面から憲法の重みを示す条文だとすれば、第98条は制度としての宣言です。
憲法は国の最高法規であり、これに反する法律や命令などは効力を持たないと定められています。

つまり、「憲法が法律より上」というのは印象や比喩ではなく、明確に定められたルールです。
この条文があるからこそ、法律や行政の行為を憲法に照らしてチェックすることができるのです。

まとめ

ここまで整理できると、「憲法違反だ」という言葉の意味が変わってくるでしょう。
それは単なる批判や不満ではなく、
国家権力が憲法で引かれた線を越えていないかを問い直す行為となります。

憲法は抽象的な理想論ではありません。
具体的な条文によって、権力の限界と、個人の尊厳を守る仕組みを示しているのです。

その構造が見えてくると、ニュースや政治の動きも、
違った角度から読み取れるようになるかもしれません。

では、ここで改めて各記事のリンクを置いておきますね。

次に読むテーマ:ここから3つの方向へ

憲法の基本構造がつかめたら、次はもう一歩踏み込んでみませんか?

視点は、大きく3つあります。

A)自分らしく生きるための「自由」を知る(心と表現)

国家が最も踏み込みやすいのは、人の考えや言葉の領域です。
だからこそ憲法は、内心の自由や表現の自由を特に強く保障しています。

「何を考えてもよい」「何を発信してもよい」という原則が、なぜ民主主義の土台なのか。

次の記事では、その意味を条文から整理します。

B)権力の暴走を止める「仕組み」を知る(三権分立)

憲法が権力を縛るといっても、理念だけでは止まりません。
実際にブレーキをかける装置が必要です。

国会・内閣・裁判所が互いを監視する三権分立の仕組みを確認すると、
なぜ「力を一つにまとめない」のかが見えてきます。

C)日本国憲法が目指す「未来」を知る(平和と改正)

憲法は、ただ現状を固定するための文書ではありません。
第9条に象徴される平和の原則、そして第96条に定められた改正手続き。

どんな国でありたいのか。
そして、そのルールをどう更新していくのか。

未来に向けた設計図としての憲法を、最後に整理してみました。

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